ご家庭でのドライクリーニングの注意点★

家庭用洗剤によくある『ドライマークが洗える洗剤』

この洗剤があれば、クリーニング屋さんに行かないくてもいい!
と思っている方がおられます。

一方で、ご家庭でセーターを洗って縮んだ〜!! っていうご家庭での洗濯事故が後を絶たない
のも事実です。今日はご家庭でのドライクリーニングってどういうこと??

を説明したいと思います。

クリーニング屋のドライクリーニングとはどんな洗いをしているのか?

クリーニング屋さんは油で洗っているんです。 ゾールと呼ばれるクリーニング専用溶剤です。
油汚れを落とすことに長けていて、最大の長所は型崩れせずに縮みにくいということ。
ウール製品などは羊の毛で作っています。羊の毛は水洗いするとどうしても、ミクロの世界で
絡み合ってしまうんです。 人間でいうと、ドレッドヘアになってしまいます。
ミクロの世界で1本1本の糸が絡む=型くずれのように見える。

型くずれを防ぐために開発されたのが、油で洗うドライクリーニング。
油で洗うので、型くずれしない=衣類に優しい ということになります。
油で洗った後の乾燥行程も、油のために40分ほどで乾燥し終わります。

乾きやすいクリーニングと言えます。
だから短時間、例えば3時間程でお客様にスーツを返却できるのです。

 

 

 

ドライクリーニングとは Wikipediaより

油脂は水に溶けにくく、通常の水を使った洗濯では落とすことが難しい。そこで水の代わりにあぶらを良く溶かす有機溶剤を用いて洗濯する方法があり、これをドライクリーニングという。ドライクリーニングではオイルの染みや口紅など、普通の洗濯では落ちにくい油脂系汚れもよく落とすことができる。
またドライクリーニングではウールなどでできた衣料品でも、縮みや型くずれがしにくいという特徴がある。これらの繊維は水によって膨潤したりまたは繊維の表面が変性したりしてしまうが、有機溶剤ではこのような変化が生じないためである。
一方、ドライクリーニングでは水溶性の汚れ(汗、食べ物のはねなど)は普通の洗濯に比べ落ちにくい。このためずっとドライクリーニングのみを行っていると、水溶性汚れが蓄積されるために衣料が黄ばんでくることがある。
また、ドライクリーニングで用いる有機溶媒は非常に溶解性が強いため、合成色素なども溶かすことができる。したがって、物によっては色が落ちたりボタンが溶けたりすることがある。近年多用されている複合素材の中にもドライクリーニングが適さないものがある。このため、全ての衣料品にはドライクリーニングができるかどうかが絵表示されている。

ご家庭でのドライクリーニングとは…

 

家庭での洗濯機でお水で洗うので、クリーニング屋さんのドライクリーニングとは
全く、性質から異なります。ですから
いつもクリーニングに出している洋服を家庭のドライコースで洗う。
ということは、全く次元の違うお話になります。

ここを勘違いされている方が多い。そもそも油で洗うか、水で洗うか? と真反対のことを
するので結果が違うことがあっても当然です。

もちろん、ご家庭でのドライクリーニングコースを全否定するつもりはありません。
とっても有効な手段ですし、エマールなどはとっても良い洗剤です。
僕も大好きですよ。

ここではエマールのHPをもっと分かりやすく書いてみますね。
スクリーンショット 2015-02-26 10.07.41

まず。この表を見て下さい。

洗えるもの→ 綿、ポリエステル、ナイロン、アクリル と書かれています。
これは、普通の洗剤でも洗える素材でもあります。

△洗えます (注意が必要) → 毛・カシミア・麻・ポリウレタン・ダウン
麻・ポリウレタン・ダウン(表地がウールは×)は普通の洗剤でも大丈夫です。洗えます。
毛(ウール)・カシミアは注意が必要なので手洗いです。

 

これだけ見ると、

普通の洗剤で洗えるものを、堂々とあたかもこの洗剤だと洗えます!
と書いているに過ぎないのです。
 

僕たち専門家からしたら当然でしょ。となります。

スクリーンショット 2015-02-26 10.07.25

さらには、洗濯表示の説明には

水洗いの商品は 洗えます。
水洗い×の商品は 洗えるものと洗えないものがあります。
曖昧な表現になっています。

今の日本のアパレル会社の悩みの一つはクレーム
『家で洗えると書いてあったから購入したのに、変になった』などというクレーム
相当多いと思います。

結局は、ご自分の洗濯に対する知識が無いだけなのに、『言ったもの勝ち』みたいに
アパレル会社にクレームを付けます。
アパレル会社はクレーマー防止の為に『水洗い◯』は付けにくいのです。
ポリエステル100%で水洗いできる商品も『水洗い× ドライ○』となっています。

クリーニング屋さんの意見だと。
『水洗い× ドライ○』にした方が消費者は喜ぶのに… と思いますが。
そうはできない事情があり、そういう会社にしたのは消費者側に責任もあります。

 

ウールをドライマークの注意点として、
アイロンをかけないといけない衣類はしない方が良い。
アイロン無しでも着用出来る衣類にだけにしてください。

ジャケットなど、洗えないことはないですが、仕上げが大変!!
僕たちプロでも水で洗ったジャケットは仕上げが大変なんですから。

まとめ
ご家庭でのドライクリーニング洗剤は

ウール製品などのニット製品だけに使うことが一番良い使い方です。

 

 


ご家庭でドライマークの洗剤を使ってあらう注意点

 

1、アイロンを必要とする衣類は洗わない。ニットくらいかな。
2、1万円以上する洋服は洗わない。→失敗が多い
3、何があっても自己責任

 

ということです。

ウール素材も水洗いできないことは無いですが、水洗いの方がいいのか?
と聴かれれば。そうでもない。と言います。
もちろん汚れ次第ですけどね。

ご家庭でのドライクリーニング洗剤は僕たちクリーニング屋さんが使っているドライクリーニングとは
全く性質が違うものだということは覚えておいて下さいね。


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壁下 陽一
大阪府羽曳野市にある工場付き店舗と阿倍野区にある直営店の2店舗経営する(有)クリーニングビー代表取締役です。  店舗運営に加えて宅配クリーニングにも力を入れる。洋服のクリーニングだけではなく、洋服のメンテナンス方法を分かり易くブログで紹介しています。 たまにブログやFacebookの使い方講座などの講演活動も行っています。